【盗聴器で浮気調査】自分で証拠を得ることは本当にできる?
公開日:
: 最終更新日:2018/07/05:
【必見】探偵にまつわる豆知識
浮気の証拠を得るには探偵に浮気調査を依頼するという方法がありますが、いきなりではハードルが高すぎて尻込みしてしまいがちです。そんな時に試してみたくなるのが盗聴器。しかし、素人でも本当に使えるのか、そもそも盗聴器の使用は違法ではないのかという疑問もあります。
そこで今回は、そんな疑問に答えながら盗聴器で得た情報の証拠能力や、盗聴器を使って浮気調査をすることのメリット&デメリットについてもお話していきます。
もくじ
1.【盗聴器を使った浮気調査】自宅やマイカーでの使用なら違法ではない
2.盗聴器で得た情報は、浮気の証拠として民事訴訟で認められる
3.手軽に浮気調査ができる盗聴器などの種類&価格を画像付きで紹介
4.盗聴器で浮気の証拠を得るメリット&デメリット
5.まとめ
【盗聴器を使った浮気調査】自宅やマイカーでの使用なら違法ではない
盗聴器は電波を使って他人の情報を得ることが目的の機器です。一般に売られている盗聴器は微弱電波を使うもので盗聴可能エリアは約100~150mとされています。微弱電波とは電波法の定義にある300万MHz以下の電磁波を指します。この周波数はテレビやラジオ、コードレスホンやワイヤレスマイクなどと同様に総務省で使用が認められています。
盗聴器を使用するにあたり、最も気になるのは違法性です。結論を述べると、盗聴器を仕掛ける・録音する事は違法行為とは限りませんが、ケースバーケースです。盗聴器の合法・違法性は以下の通りです。
合法の場合
合法であるのは家族を対象にして自宅やマイカーに仕掛けた盗聴器で情報を得る場合です。つまり、夫の浮気を疑っている妻が、寝室や通勤用マイカーに盗聴器を仕掛けて情報を得るのは合法となります。
違法の場合
■盗聴器による違法行為の事例
【概要】妻とメールのやりとりをしていた単身赴任中だという浮気相手。マンションを突き詰めた夫は妻が所有していた浮気相手の合鍵を使って部屋に侵入し、リビングと寝室に盗聴器を仕掛けた。夫はCD-Rにコピーした音声データを浮気相手に送り付けたことで、住居侵入罪などを問われて逮捕された。
浮気相手の自宅などに盗聴器を設置するのは住居侵入罪などに該当するため、刑法によって3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処されます。また、微弱電波ではなく電話回線などを通じて盗聴することも、有線電気通信法や電気通信事業法に違反する行為です。
これらは無線電波ではなく有線電気を使った通信の秩序を保つ目的で総務省が制定した法律です。違反行為には1年以下の懲役または20~50万円以下の罰金に処されます。
盗聴器で得た情報は、浮気の証拠として民事訴訟で認められる
夫にバレないように盗聴器でこっそり録音した会話の音声データは、浮気の証拠として認められるのでしょうか?過去の判例を確認すると、離婚訴訟などの民事裁判では盗聴で得た音声データが証拠として認められることが多いです。
ただし、音声データだけでは簡単に言い逃れされてしまうため、決定的な浮気の証拠とは見なされません。盗聴器で得た情報はあくまでも証拠の1つという扱いにすぎないので、浮気を立証するための証拠は1つでも多い方が有利です。そのため、盗聴器の使用がきっかけとなり、本格的な浮気調査を探偵に依頼するケースも多くあります。
もちろん先述した違法な手段で得た音声データは、浮気の証拠として認められません。それどころか夫や浮気相手から逆に訴えられてしまうこともあるので、盗聴器の使用は慎重に行いましょう。
手軽に浮気調査ができる盗聴器などの種類&価格を画像付きで紹介
盗聴器はどこで購入できて、簡単に買えるものなのでしょうか?未成年への販売を控えている店もありますが基本的には誰でも買うことができ、秋葉原などの電気街やネットショップでも実に様々な盗聴器やボイスレコーダーが販売されています。
盗聴器は電波を使った発信機なので音声を聞くためには受信機が必要です。そして、受信した音声を浮気の証拠にするためには、ボイスレコーダーなどの録音機器も欠かせません。ネットショップでも実際に取り扱われているカンタン操作の盗聴器・受信機・ボイスレコーダーの詳細を紹介していきます。
盗聴器
盗聴器は上記のようにカード型・コンセント型・リモコン型があります。コンセント型には厚みが15mm以下の薄型タイプや延長コード式もあります。これらは日常生活で見慣れた配線器具なので、見える位置に設置してあったとしても非常に発見されにくい盗聴器だと言えます。
受信機
盗聴電波をキャッチするための専用受信機も色々なタイプがあります。初心者でもわかりやすいシンプル操作のものから、電波を受信するときだけ電源がONになる発見されにくい高性能な受信機もあります。
ボイスレコーダー
受信機でキャッチした音声を録音するためのボイスレコーダー。外観はペン型から電卓型、ポケットに入るサイズでありながら520時間まで録音可能なタイプもあります。
これらは内部ICメモリに音声ファイルとしてデータが保管されるICレコーダーなので、パソコンを使えば音声データを転送・保存・本体充電も可能です。ちなみに、ペン型は内蔵スピーカー装備なのでパソコンなしで再生できます。
※対応OSはwindowsのみ
盗聴器で浮気の証拠を得るメリット&デメリット
盗聴器を使って自分で浮気調査をすることには、メリットだけでなくデメリットもあります。どのようなものがあるのか具体例を見てみましょう。
盗聴器で浮気の証拠を得るメリット
最大のメリットは生活スタイルに合わせて、好きなタイミングで浮気調査ができることです。また、小型化された盗聴器が多いので設置や操作が簡単。インターネットで手軽に買える利点もあります。
盗聴器で浮気の証拠を得るデメリット
特に気になるデメリットは、全体的に高額な商品が多いことです。盗聴電波を発信する盗聴器・発信電波をキャッチする受信機・受信内容を録音するボイスレコーダーの3点を購入すると平均5~8万円ほどになってしまいます。中には、数千円の安価なものや携帯に便利そうなキーホルダー型などもありますが、精度が極端に低く音声が鮮明でないものも少なくありません。
盗聴器はレンタルすることも出来ますが、1日のレンタル料は4,000円程度です。数日~数週間に渡って使用するケースが多いので、レンタルしても結局は高額になってしまいます。
また、盗聴器を仕掛けたことが夫にバレてしまった場合のリスクも考えておくべきです。例えば、逆上されて浮気していた夫から離婚を言い渡されたり、浮気がバレないよう夫は今まで以上に警戒して、浮気を確かめることが困難になってしまうリスクもあります。
まとめ
盗聴器は簡単に購入できる上、家族間での使用であれば違法ではありません。浮気を認める夫の音声が得られれば離婚調停や裁判で使える証拠になります。ですが、夫にバレることなく盗聴器を仕掛け、なおかつ鮮明な音声を得ることは素人にとってはそう簡単ではありません。
その上、浮気を立証するには音声データだけでは証拠能力が弱いため、離婚や慰謝料請求をするには不貞行為を意味する写真や動画なども必要です。これらは単に、浮気相手と夫が一緒にいる画像では意味がなく、ホテルに出入りするような決定的瞬間を顔までわかる鮮明さで撮影しなければなりません。
そうなると、探偵などプロ並みの装備や技術が必然的に求められます。精神的な負担も大きい浮気調査。盗聴器を使って自分で調査をするメリットとデメリットを考慮した上で、探偵の浮気調査も検討してみると良いでしょう。次の記事では裁判で使える浮気の証拠とは何か、証拠能力が高いものから自分で調査するリスクなども詳しく紹介しています。ぜひ参考になさってください。