探偵を使って復讐したい!でも探偵にはできないことがある
公開日:
: 最終更新日:2018/05/17:
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夫の浮気に耐えかねた時には、いっそのこと探偵に依頼して徹底的な調査を行い、動かぬ証拠を押さえた上で離婚の交渉に臨みたいと切実に思うものです。しかし、調査に違法性があれば、せっかくの証拠も使うことはできません。最悪の場合、逆に訴えられてしまう可能性もあるのです。
実際に依頼する前に、探偵ができること、できないことを知り、夫と浮気相手に付け入る隙を与えないようにしましょう。
もくじ
1.探偵の仕事は「行動調査」ポイントは浮気夫に調査中とバレないこと
2.慰謝料をとるには確実な証拠が必要、調査のプロ・探偵に依頼を
3.違法な調査方法で得た証拠はダメ!探偵は合法な調査で証拠を集める
4.違法な裏工作は、依頼者が加害者になる可能性もある
5.探偵に実際に依頼するときの流れ
6.まとめ
探偵の仕事は「行動調査」ポイントは浮気夫に調査中とバレないこと
浮気をやめない夫と浮気相手に謝罪を求め、離婚についての交渉を有利に進めるためには、確たる証拠が必要となります。そんなときに頼りになるのが調査のプロ、探偵です。
2007年6月1日に「探偵業の業務の適正化に関する法律」が施行されました。これがいわゆる「探偵業法」です。探偵業法には「他人の依頼を受け」「人の所在又は行動について」情報収集などを行うのが探偵であると規定されています。つまり、依頼を受けて誰かを探したり、その行動を調査するのが探偵の仕事です。
浮気の調査を自分で行うことは、あまりお勧めできません。その理由は、専門的な技術や知識が必要になることが多く、日常生活への負担、精神的な苦痛が大きいからです。
浮気調査では、夫や浮気相手に調査をしていることを知られないことが重要なポイントとなります。相手に悟られてしまうと、かえって証拠の隠滅など工作の時間を与えることになってしまうからです。
さらに、浮気の強い証拠となるものとならないものを見分けて押さえる必要があります。最も肝心なのは、違法とならない調査の範囲を心得、線引きしたうえで調査を行うことです。
慰謝料をとるには確実な証拠が必要、調査のプロ・探偵に依頼を
また、新しい生活を始めるためにも、できるだけ多くの慰謝料が欲しいのが心情ですが、浮気の慰謝料の金額は法律で定められている訳ではありません。
慰謝料がどれくらいの額となるかは、ケースバイケースです。具体的には、浮気が発覚する以前の夫婦関係や婚姻期間の長さなどによって変わります。一般的な相場としては100~300万円程度です。
浮気の内容が悪質であれば、増額が認められることもあります。例えば、浮気があまりに頻繁であったり、浮気相手が複数いるなどの場合です。
ただし、そうした事実を証明するための証拠が必要になります。浮気相手が複数の場合、その人数分、それぞれの相手に対する証拠を集めなくてはならないのです。もちろんその証拠は、夫と浮気相手が不貞を働いていたことが、第三者にもよく理解できるものである必要があります。
具体的には、ラブホテルに出入りする時刻入りの写真や動画などです。また浮気相手の家に出入りする場合は複数回の確認が必要です。
自分の仕事や子どもとの生活を守りながら、このような条件を満たした証拠を探すのは、並大抵ではない負担がかかることになります。何より自分にとってあまりにも辛い場面を見続けることとなってしまい、その苦痛は計り知れません。以上の理由から、浮気の調査は探偵に依頼するのがよりベターとなるのです。
探偵は浮気調査に必要なノウハウの蓄積と、その力を補助する機材を揃えています。もちろん多少の費用は必要です。しかし個人で不慣れな調査を行い、心身を擦り減らすことは、決して良い方法とは言えません。プロの力を借りて、少しでも迅速かつ有利な解決を目指しましょう。
違法な調査方法で得た証拠はダメ!探偵は合法な調査で証拠を集める
探偵に浮気調査を依頼するにあたり、気になるのは尾行や写真撮影など、探偵が行う調査の方法が法に触れるのではないかという点です。まず、探偵に浮気調査を依頼することそのものはもちろん合法で、何の心配もいりません。結婚は夫婦間の契約であり、互いに婚姻生活を守る義務と権利があります。
浮気はその権利を侵害する違法な行為であり、その立証のためには第三者が見てもはっきりそれとわかる証拠が必要なのです。このため、浮気調査は違法行為を立証するために必要な行為として認められています。探偵に依頼するのは調査のための正当な手段で、法に反することではないのです。
日本には国民の生活を守るための様々な法律があり、探偵にも、調査対象の権利や利益を保護するため探偵業法を守る義務が課せられています。探偵はこれに基づき、法の範囲内で調査を行うのです。
個人が浮気調査を行った場合、つい犯してしまう違法行為、犯罪行為があります。それは例えば、スマホのロックを勝手に外す、調査相手の周囲に疑いをもたれるほどの聞き込みを行う、写真を撮りに敷地内に立ち入るなどです。これらの行為はプライバシーの侵害や個人情報保護法違反、不法侵入にあたり、違法行為で入手したデータは、証拠として認められません。
探偵はこうした法が定める範囲をしっかりと把握しており、違法とならない調査方法を心得ています。依頼者の期待に応え、有効となる証拠を押さえるために動く、それこそが探偵にできること、しなくてはならないことなのです。
違法な裏工作は、依頼者が加害者になる可能性もある
夫や浮気相手に対して、直接的に復讐したいと望む人が、相手の人間関係に対して裏工作を行うよう探偵に依頼することがあります。その方法なら、自分は罪を被ることなく、目的を遂げることができると考えるからです。しかし、しっかりとした理念を持つ本当の探偵なら、そのような内容の契約を交わすことはありません。
世の中には「何でも屋」「別れさせ工作」を名乗る工作業者が存在します。これらの業者は依頼を受けると、対象者について調べ上げ工作員を送り込み、ニセの人間関係を作り上げたり、逆に破壊したりといった裏工作を行うのです。こうした工作業者が探偵社として届け出をしていますが、裏工作業者と探偵は全く異なるものです。
ニセの人間関係を作り上げたり壊したりすることは、相手を騙し、傷つける行為です。ところが裏工作業者は、倫理や道徳といった探偵が守るべき理念を持たないため、なりふり構わずといったことも珍しくありません。こうなると依頼者自身が犯罪者となってしまう可能性すら出てきます。
そもそも人にはそれぞれの個性や背景があり、裏工作業者が簡単に操れるものではないのです。当然、裏工作が成功する確率は低いものとなります。
また、裏工作業者はどうなった時点で完遂という基準もはっきりしていません。よって、裏工作の成功を期待して高い料金を支払った依頼者は、不満を抱くことになるのです。むしろそれで済むなら良い方で、中には成功率が低いことをあらかじめ念押ししておき、依頼をほとんど遂行せず費用だけを請求する悪質なケースもあります。
法を守り、依頼者に対して誠実に調査を行うのが探偵です。違法性が高い依頼や、公序良俗に反する行為は探偵にはできないこと、してはならないことに当たります。それを心得ている常識的な探偵であれば、裏工作を依頼しても受けることはありません。
夫に復讐したい気持ちは、協議離婚や離婚調停でより良い結果を得ることに結びつけましょう。くれぐれも裏工作業者にひっかかり、犯罪に巻き込まれることのないよう注意してください。
探偵に実際に依頼するときの流れ
探偵に浮気調査を依頼したら、以下のような流れになります。
1.問い合わせ
まずは依頼する探偵社を選び、電話やメールで問い合わせます。全国に支部がある大規模な探偵社では、専門のオペレーターによる受付を行っていることもあります。依頼の大体の内容について伝え、希望の面談日や場所について相談しましょう。
2.面談
基本的に面談は探偵社の事務所で行われますが、依頼者が遠方に住んでいたり、多忙で出向くことが無理な場合などは、依頼者の自宅や職場の近くで行うこともあります。この面談で、調査の目的や内容、方法などについて話し合い、費用についても細かく相談できます。合意が得られれば、契約となります。
3.契約
探偵社は法律により、契約の締結にあたっては契約書を作成し、重要事項説明書などを準備するよう義務付けられています。そのため電話口だけで依頼を受けるのは、法を守らなければならない探偵にとって、できないことの1つなのです。
4.調査開始
契約が済めば、探偵は依頼者から得た基本情報をもとに調査を開始します。氏名や住所、生年月日や勤務先、顔写真などをあらかじめ用意して探偵に渡しておけば、スタートもスムーズです。
5.報告書提出
調査が終了すると、探偵はその結果をまとめて報告書を作成し、依頼者に提出します。書類のほか、写真や動画を収めたDVDなども含まれるのが一般的です。
まとめ
【探偵ができること】
【探偵にできないこと】
夫の浮気を疑い続けながら黙って耐えていても、状況が好転するわけではありません。今まで受けてきた苦しい思いは、慰謝料という形で償わせましょう。そのためには、探偵の協力を得ることが大切になります。
探偵にできることは、法律を遵守した誠実な調査であり、できないことは違法でいい加減な仕事です。法律を味方にして、良い条件で離婚を行い、心にしっかりと区切りをつけて、新しい生活のスタートを切ってください。